それでもあきらめるな どん底人生

これからの人生を最高にしていくために

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まな板の鯉が行うべき事

会社が窮地に陥り、なんとかあがいてる時の経営者は
はたからみたら、それなりに滑稽です。

どう滑稽かというと、どうにもならない事を
一生懸命何とかしようとしています。

『そりゃーどうやっても飛べないでしょう』
という幅の大きい川をなんとか飛ぼうとしてたり、

『そりゃーらしくないよ』といった格好をして
虚勢を張ってたり。

 

自分がまな板の上にいることに気付いていない

つまり、自分が今どこにいて、
どんな状態かという事が見えていない。

本当は『まな板の上の鯉』なのに、
まだ、広い大きな池を泳ぎ回ってる
錯覚に陥っている。

かつての私がそうでした。

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長年、この方法でやってきたんだから、
何とかなるはずだ。

私に限って、失敗するわけがない、
負けるわけがない、終わるわけがない。

今になって思えば、そんな
自己中心的な神話が頭を支配していました。
だから自分の置かれている場所が、
まな板の上だと気付くのに、
結構な時間がかかりました。

ジタバタしても駄目な事に気付く

きっと周りの人間は思ってたんだと思います。
『いい加減、気付きなさいよ』と。

どんなに頑張ろうが、奇想天外な
イデアを考え出そうが、それは
池の中にいて初めて可能性が出てきます。

その当時の我社には、目先の資金が途絶え、
ろくな経費もかけれずに、営業活動をしていました。

社長である私の仕事は、銀行借り入れの為の
資料の作成と説明ばかり。

そんな中、新商品の開発の仕事に取り組んだ事があります。
『起死回生の一発逆転の商品にするぞ』
そう考えると、久しぶりにワクワクしてきました。

その時、私の頭を支配していたのは、すべてが上手くいくイメージでした。
商品は順調に納期通りに仕上がり、広告活動も上手く行き、
お客様にも喜んで購入してもらっているイメージです。

これだけの売上があれば、なんとかなるはずだ。

そんな皮算用が独り歩きして行きます。

しかし、実態は開発でいくつもの問題が生じて、
納期が遅くなり、期待した売上とは程遠いものでした。

そりゃそうです。新規事業なんてそんなに簡単じゃない。
そんな事は、今まで何度も経験してたはずなのに、
人間、慌てふためいていると、
つい都合のよい事ばかりを考えてしまいます。

結果は惨憺たるものでした。

その時になって、ようやく気付きました。
『もはやジタバタしても始まらない』。

自分が今いるのは、自分の力では
どうする事も出来ない、ぎりぎりの場所であり、

銀行や会社の継承をお願いしている
スポンサー企業の判断次第の場所。

つまり『まな板の鯉である』という事に。

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覚悟を決めれば腹が据わる

それまでのどん底の期間は苦しくてたまらなかったけれど、
一旦、まな板の上にいる事を認識してしまうと、
少しづつ、変化がありました。

心の中に、『成るようにしかならない』といった思考が生まれ始めました。
それは、決して『焼くなり煮るなり勝手にしやがれ
という自暴自棄的なものではなく、
自分でも不思議なくらい落ち着いたものでした。

最悪を想定する

覚悟を決めるとは、最悪の状況をイメージして
受け入れてしまうという事だと思います。

私の場合は、ノートに書き出しました。
書き出してみると、不思議なくらい
『なんだ、こんなもんなんだ。』
『命を取られるわけじゃない。生きてりゃなんとかなるだろ。』

そんな根拠のない自信と元気が湧いてきました。

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困難な事には向かっていくと困難は逃げていく

それまで、何か問題が起こると
たまらなく嫌でした。

また困難がやってきた。
なんでこうも次から次に発生するんだ。
頼むから誰かどうにかしてくれよ。

そんな気持ちでしたが、
覚悟を決めてからは、
『1つづつやってりゃーいつか終わるだろ』

そんな考えが頭を支配して行きました。

今の目の前を目に焼き付ける

そんな時、親身になって支えてくれてた方から

『明けない夜はないんだぞ』と言われました。

その時、ふと思いました。
こんなどん底経験をしている奴はそうそうこの世にはいないはずだ。
だとしたら、今、目の前で起こっている全ての事を
『しかと目を見開いて焼きつけてやろう』

そして、いつの日か、この経験を
同じような立場にある、誰かの為に役に立てよう。

そう思えるようになりました。

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反省しても負けは認めない

会社を窮地に陥れた責任はあります。
会社は事業を譲渡され、スポンサー企業の下、
従業員も全員継続雇用され、仕入先にもお客様にも
影響がなかったとはいえ、多くの方を巻き込んだ、
騒動になった事は事実です。

その責任は重く、個人で取れる範囲の責任は
実行させてもらいました。

経営者として大いに反省はすべきだと思っています。
しかし、心の中で負けは認めてません。

何かを諦めて、失い反省するのと、
負けを認めるのは違います。

負けを認めるとは、しっぽをまいて逃げる事であり
まだ立てるのに、立ち上がろうとしない事であり、
人のせいだけにして終わっていく事です。

自分の1度だけの人生を
負けで終わらせるわけには行きません。

まとめ

自分がまさか『まな板の鯉』になるなんて、
思ってもいませんでした。

しかし、そのまさかが現実なものになった以上、
まな板の上で、許されている自由はそんなに多くありません。

しかし、どう思考して、行動するかの自由
まな板の上でも奪われる事はありません。

この自由を最大限活かす事。
その為に、まずは、腹を据えて
目を見開いて、逃げずに直視し、
あえて困難に向かっていく。

これがまな板の鯉に出来る
まな板を抜け出す一番の方法だと思うのです。