それでもあきらめるな どん底人生

これからの人生を最高にしていくために

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受けた恩のバトンをつないでいく

どん底にいるときには孤独です。
長い長いトンネルの中で、一人もがいている気になります。

もう、すでに自分の力、自分だけの頑張りでは
どうしようもなくなってしまった時、
誰かに協力してもらうしかない、
誰かの力に頼るしかない。

そんな時に、助けてくれた人が
何人かいました。

 

助けてくれた人の共通点

不思議な事に、その人たちは、
絶妙のタイミングで現れて、
絶妙なサポートをしてくれました。

過去の上手く切り抜けた事例を教えてくれたり、
その道の信頼できるプロを紹介してくれたり、
自ら私に代わって動いてくれたり、
元気になる言葉をかけてくれたり。

様々なサポートでしたが、実に見事でした。

本物のサポートでした。
何故なら、そのことごとくが私を救ってくれましたから。

『ありがたい』そう思いながら、実は不思議に思ってました。
何故、彼らはそこまで的確にサポート出来るのだろう。

そこには共通した明確な答えがありました。

『彼ら自身がかつて、同じような経験をしていた』
という事実です。

その内の2人は、かつて事業に行き詰まり、どん底の果てに、
自らの命を絶とうとした経験を持っていました。

他の2人は、再生支援のプロで、かつて私のような
経営者を何人も見てきた人でした。

しかしその見方は単にビジネスとしての見方ではなく
寄り添いに近いものでした。

厳しい事も何度も言われましたが、今思えば
様々な局面でじっと私の横顔を覗き込みながら、
心を見通してくれていたんだと思います。

彼らは、最後まで私の傍にいてくれました。

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恩を石に刻み込む

今までの人生で何度『ありがとう』を口にしたか分かりません。
荷物を取ってくれたり、サービスを受けたり、
物をもらったり、親切にされたり。

しかし、どん底で『もうダメだ、誰か助けてくれ』

そう叫びたいときに、現れて助けてくれた時の
『ありがとう』はまるで違っています。

『えっ?本当ですか?』『何とかなるんですか?』

そんな時、そこには彼らの
『良かったですね』という笑顔がありました。

今にも膝から崩れ落ちそうになりながらも
口を突いて出た『ありがとうございます』には
私の気持ちの全てが込められていました。

そしてその時、誓ったこと。
それは『この恩は生涯忘れない』でした。

座右の銘を変える

私には長年の座右の銘というものがあります。

常に、自分の身近において、
思考する時の拠り所であり、行動の指針であり、
折に触れ、厳しく律っしてくれるもの。

その座右の銘がこの経験で変わりました。

新しい座右の銘は
『掛けた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め』
長野県にある前山寺の石碑にある言葉です。

今回の恩はきっちり石に刻んでいます。
1日たりとも忘れる事はない。
それほど、私の人生では衝撃的であり、
私自身を大きく変えるものとなりました。

恩の返し方、返し処

さて、これからは彼らに恩を返す番です。
あれこれ考えました、毎日考えてます。

しかし、今の彼らにはそれほど私の恩返しは必要でなさそうです。

下手にでしゃばると、『気持ちだけ受け取っとくよ』
そう言われそうです。

よく見てみると、彼らは今でも、矛先を変え、
私と同じようなどん底な人を見つけては、
それぞれにあったサポートをしていることに気付きました。

その時、ふと『自殺を試みたほどの彼らが
今こうして元気に活躍出来てるのは何故だろう?』
という疑問がわいてきました。

そして、すぐに答えが見つかりました。

『そうだ、きっと彼らがどん底の時にも
彼らを助けてくれた人がいたに違いない』

だとすれば、私のやるべきことも
おのずと決まってきます。

受けた恩を、別の誰かに返す

それは、恩を与えてくれた人に
直接、返すのではなく、今、どん底にあり、
苦しんでいる人に返すのです。

この経験で得たものは計り知れない。
そのいくつかはお役にたつかもしれない。
そして、それはきっと身近な人から始めればいいんだ。

どん底の経験を通じて、変わったことは
周りの人の様々な人生を色んな立場から
見つめ考える習慣がついたことです。

それまでは、知らず知らずのうちに、
自分の立場、自分の考え、自分の利益を
優先させていたように思います。

しかし、よく見てみると、
みんな色んな事を抱えています。
涼しい顔をして、苦しんでいたり、悩んでいたりするものです。

そんな人に寄り添ってみる。
そこに、私に出来る恩返しが
見つかるかもしれません。

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最後に

私が受けた恩は、
なにも、直接助けてもらった事ばかりではありませんでした。

時には黙って話を聞いてくれたこと。
私よりもっと厳しいどん底の話を
面白おかしく話してくれたこと。
少しだけ厳しい口調で背中を押してくれたこと。

そこには体験したものにしかできない、
適切な理解と判断とサポートがありました。

受けた恩を石に刻み、その恩を
誰か別の人に返していく。

そうやって、この世の中で、
恩がバトンのように受け継がれて
どこかで誰かが救われる。

そんなバトンのつなぎ手に
私自身がなれたらいい。

そう思っています。