それでもあきらめるな どん底人生

これからの人生を最高にしていくために

MENU

怒りの効果と弊害

会社という組織には様々な種類の人間がかかわります。

そして様々な問題と対峙します。

その解決の過程では、時に怒りが発生し、

その結果、良い効果が生まれることがあれば、

逆にマイナスの結果になってしまうことがあります。

 

www.k-genri.com

その違いはどこから生まれてくるのでしょうか。

 

 

人が怒る原因

社内や社外で人が怒るときはどんな時が多いのか。

上司が部下に怒るとき、逆に部下が上司に怒るとき。

お客様が担当者に怒るとき。

 

会社に限らず、家で母親が子供に怒るとき、

友人が友人に対して怒るとき、

そこに共通するのは、

『あなたはこうすべきでしょう』

という私の思い込みがあります。

 

怒る顔

ここは、てきぱきと行動すべきでしょう。

ここは、誠意を込めて謝るべきでしょう。

ここは、ちゃんと勉強すべきでしょう。

 

これは当然である場合もあるけれど、

時と場合によっては、私の勝手な期待や

思い込みであることがあります。

 

人は過去の経験からイメージする

例えば、ある新人看護師さんが、

患者さんへの投薬処置に問題があったとします。

その時、上司は怒りました。

 

『あなた、なにやってるの、そんな事したら大変な事になるわよ』

 

経験も知識も豊富な上司には、

患者さんへのベストな対応のイメージがしっかり出来ています。

このイメージは上司の中では、

『こうあるべき』という信念になります。

 

それはプロフェッショナルにとっては、

とても素晴らしい事です。

 

しかし、経験も知識も浅い、新人さんにとっては、

上司とは違ったイメージを持っているかもしれません。

 

そもそも、何の為にこの薬を投薬するのかが

しっかりと理解出来ていないかもしれません。

この新人さんのには、先日までいた、

看護学校で教わった、マニュアル通りのイメージしか

ないかもしれません。

 

それは、間違いではないし、正しい事です。

現場はマニュアル通りにはいきませんが、

経験の浅い人に、べき論でイメージさせようとしても

無理な事です。

 

怒りの弊害

イメージが違う状態で、いくら怒っても、

相手には届きません。

上司は自分の怒りは正しいと信じていますから、

『解った?次からはちゃんとやりなさい』と言って

自分の仕事(指導)をこなしたと思い込みますが、

 

経験のない新人は、『はい、わかりました以後気を付けます』

と言って、早くこの場を切り抜けようとします。

そこには、反省はなく、次への改善はほとんど見られません。

 

何故なら、イメージが違っていてるのですから。

 

怒りの効果

怒ったことで、効果がみられることがあります。

例えば、今月の営業成績が低迷している部下へ

上司が厳しく叱責したとき。

 

仮にこの部下が甘えて、サボっていたとしたのなら、

緊張感を与えて、行動を正してあげる事は、

それなりの効果を生みます。

 

しかし、自分なりに一生懸命やっているとしたら、

この怒られる時間はとっても嫌なものです。

出来てない事を突き付けられ、

自分の至らなさを指摘されます。

 

この時間を避けたいという欲求は、

その場しのぎの回避策を探そうとします。

例えば、友人や家族に買ってもらうとか、

グレーな方法で販売してしまうとか。

 

しかしもちろん長続きはしません。

 

自分なりに一生懸命やっていたのですから、

プライドが傷つき、自己嫌悪が生まれて、

パフォーマンスが低下してしまうかもしれません。

 

本来やるべきことは、営業方法の見直しであったり、

不足している知識の学習であったり、

出来ている先輩との違いを指摘してあげるべきなのに、

厳しい叱責が改善に直結すると誤解してしまいます。

 

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、

怒りをマネジメントして効果を出すスキルです。

 

怒るときにはエネルギーを使います。

何か成果を得るためのエネルギーであればいいのですが、

そのほとんどは、負のエネルギーです。

無駄なエネルギーです。無駄を減らして、

効果的なマネジメントをしたいものです。

 

その為には、

怒りの対象の人のイメージを想像する

 相手の経験値、性格タイプ、状況、忙しいのか、余裕があるのか。

そんな事を考えてみるのは必要です。

 怒りの前に間を置く

瞬間的に判断する前に、一瞬、間をおいてみる。

怒りにもそれなりの成果があります。

その怒りを選択すべきなのか、他のアプローチを選択すべきなのか。

それを考える時間を持ってみます。

 こだわりを減らす

怒るときには『こうあるべき』という強い思いがともなっています。

真面目で完璧を目指そうとする人は、なおその傾向が強いものです。

それは会社を良くしようという思いであり、わが子を幸せにしたいという

正しい思いです。疑いの余地はありません。

しかし、相手にも相手の事情や、状況や、人間性があることを思い出し、

こうあるべき、というこだわりを少しだけ緩めてみる事です。

 

まとめ

人は感情の生き物ですですから、

怒りの感情を無くすことは出来ません。

この怒りの感情が必要な時も、しばしばあります。

 

しかし、この怒りに対する知識を得て、

マネジメントするスキルや技法を身に着けて、

自分にとっても、相手に対しても効果的に対応できる

事は可能な事です。

 

それが、企業の発展や子供の成長に繋がり

幸せな社会の実現、なによりも自分の豊かな人生に

繋がっていくことになります。