それでもあきらめるな どん底人生

これからの人生を最高にしていくために

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負けに学んで勝ちに行く

生きてると、様々な失敗をやらかしますよね。
それを負けというなら、人生の勝率は決して高くない。

2勝8敗だといい方かもしれません。

勝ち続けて見失うもの

たまに勝つと、実に気分がいいものです。
周りは褒め称えてくれます。

今までの頑張った成果が出たことが何よりうれしくて、
つい、心の中で、『よくやったぞ俺』と叫びたくなります。
そして、そんな時は連勝する事があります。

あれも上手くいった、これも上手くいった。

人生にはそういう局面が幾度か訪れるもの。

そんな時、知らずしらずのうちに、自分の中に芽生えるものがあります。

『奢り』です。

『俺には実力がある』『俺の判断は間違いない』

その想いは自分を信じる強い自信につながります。
自身を持って事を成す。素晴らしい事です。
いつでも、なん時でもこうありたいものです。

しかし、この奢りというやつは、
大変厄介な一面も、持ち合わせていました。

それは、『謙虚さを削ぐ』という一面です。
奢りは次第に、自分の言動にあらわれます。

身なりや表情にあらわれます。

それは、同時に今まで見えていたものが、
見えなくなるという作用まで及ぼしてしまします。

かつての私がそうでした。
やる事なす事上手く行っている時、
ふとしたことで、近しい先輩から言われた一言。

『お前、最近少しいい気になってないか』。

残念ながら、その時は、その言葉の真意を
理解する事が出来ませんでした。

そして、その報いをそれから数年後に受ける事になります。

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負けて学んだ事

それは、長年経営していた会社の業績悪化という形で訪れました。
少しづつ、何かが変わってる。そんな気配を感じながら、
でも、どこかで、『うちは大丈夫』そんな根拠のない、過心が
判断を狂わせ、遅らせてしまいました。

そして、ある時を境に、急激に悪化の道をたどる事になります。

毎日の地獄のような日々を送りながら、
なんとか挽回しようとあがいてましたが、時すでに遅し。

会社は幸いな事に、大手企業に買収され事業は存続、
従業員も変わらず仕事を続ける事が出来ましたが、
私は社長を退きました。

私は負けました。

買収の調印式が終わるまでは、なんとか成立させようと
無我夢中でしたが、終了したとたん、ある思いが襲ってきました。

虚無感と自己嫌悪です。
何故負けたんだ、自分の力が足らなかったからなのか。
あの競合相手に出来て、何故我々に出来なかったんだ?

寝ていても、起きていても、一日に何十回、何百回と
自問してきます。

一度、答えを出した問いについても、その後も
何度も何度も同じ問いを浴びせてきて、
考える事を強要してきます。

幾度か、気が違いそうになる感覚にも襲われました。
それでも、考える事をやめさせてくれません。

www.k-genri.com

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負けには明確な原因がある

しかしそうやって何度も負けた原因を追及していると
次第に、冷静に判断できるようになってきました。

単に、私が悪いとか、社員が悪いとか、環境が悪いとかだけでなく、
もっと複雑な、様々なものが絡み合って、
失敗という結論にたどり着いたという事が、
次第に見えてきました。

一時的な自己弁護や自己否定だけではたどり着けない、
失敗の真の原因です。

そして、それらは、あの時のあの決断、あの行動が積み重なって
到達した、必然の結果であった事に気付かされました。

それは、どんな時代にも、どんな会社にも、どんな人にも
通じる、共通の原理原則、不変の法則です。

負けに不思議な負けはない

『勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし』

これは、第9代平戸藩主 松浦清の言葉です。
かつて楽天イーグルスの野村克也監督の座右の銘としても知られています。

偶然に勝つ事はあっても、偶然に負けることはない。
負けには、必然である確たる理由がある。

そして、その負けの理由を学ぶこと、次に活かす事で、
負けない戦いをする事が出来るという教えです。

いかに勝つかより、いかに負けないかを考えながら
戦をする。その結果、勝ちを手にする。そんな戦略です。

まとめ

世の中には、やはり誰が何と言おうと、
不変の原理原則がある。そうつくづく思うのです。

その法則を邪魔する、奢りや焦りをしっかりと認識し、
鎮めながら、正しい方策を選べるようになる。

その為には、負けたからといって、下ばかり見てないで、
こんな負け様はめったに体験出来るもんじゃない。
だったら、目いっぱいこの負けから学んで、
次に活かしてやろう。

これが、負けに学んで、勝ちに行くという秘訣だと思うのです。