それでもあきらめるな どん底人生

これからの人生を最高にしていくために

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自分で自分を責めている人へ

会社が厳しい時には、なんとかこのどん底を抜け出したい一心でした。
『明けない夜はない』そう信じて、目の前のやるべき事に
とにかく集中するんだ。そう思って生きていました。

終わったという実感

会社は大手の企業に引取ってもらい、
従業員さんは継続雇用になり、仕入先やお客様にも
一切迷惑をかけることなくクロージングを迎える事が出来ました。

そして、私は社長を交代しました。

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やっと終わったのか?
長い期間、どん底に居続けると、
抜けだしたという実感がわかないものです。

しかし、そこにあったのは、資金繰りで銀行に行く事もなくなり、
毎日の売上に胃がよじれるような時間もなくなり、
次から次に起こってくる問題に
右往左往する事もなくなりました。

いくつかの後処理は残っているものの、
本当に終わったんだ、変わったんだ。

そんな実感がジワリと湧いてきた時でした。

心にぽっかり穴があく

それは、ある日、突然でした。

今まで感じた事のないような、感情に包まれました。
恐怖でもなく、不安でもない。

なんだか、心にぽっかり穴があいて
そこから大事な何かが抜け出して行ってる
そんな感じです。

初めて味わう感情だったので、
しばらくじっと観察する事にしました。

いったい、おまは何者なんだ?

やがて、そいつの正体が解り始めました。

それは、自己嫌悪というやっかいな奴でした。

新たな敵の出現

どん底の状況では、顔を潜めていたそいつは、
この期に及んで、堂々と私の中で、のさばり始めたのです。

『もっとなんとか出来なかったのか?』
『他の経営者は出来てたぞ』
『お前のせいだ』

『お前が弱いからだ』

そいつらは、結構情け容赦なく攻めてきます。
夢の中まで攻めてきます。

失った家や会社を夢の中に登場させてきて、
『これがお前がなくしたモノだ』
『取り返しのつかない事をしてしまったんだぞ』

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そうやって苛めてきます。

どん底で対峙していた敵とは違い、
こいつは、私の弱点をついてくる、
かなり卑怯で強力な奴でした。

撃退法を考える

このままではやられる。
そう思ったので、徹底的に戦う事にしました。

そいつを何としても俺の中から追い出してやる。
そう心に決めて、作戦を練る事にしました。

その時、頭に浮かんだのが

『敵を知り、己を知れば百戦危うからず』という故事です。

まずは、敵の正体を知る事です。
そうやって、観察していると、次第に
こいつの行動パターンが見えてきました。

こいつがあらわれるは、過去の事を否定的に考えた時とか、
これからの事で心に不安がよぎった時とか、
つまり、心がネガティブに振れた時でした。

逆に、前に向かって進んでるとき、
何かに没頭している時には、全くあらわれてきません。

つまり、こいつのエネルギー源は
私の中の弱さだったのです。

私の不安や、後悔といった負のエネルギーを
餌にして増幅していたのです。

撃退法1)後悔の念を撃破する

まずは、発生源である後悔や懺悔の念を
抱かないと決めました。
反省はしても、後悔はしない。

とは言っても、次々に後悔や懺悔の想いは私の中から
発生してきますから、

とりあえず、この感情が自分の中で生まれてきた事を
認識する練習をしました。

『ほら、また発生したぞ』といった具合に。

そして、認識したら、そいつをロックオンして
ミサイルを撃ち込んで撃破します。

戦闘機が敵機を撃ち落とすイメージです。

最初のうちは上手く行きませんでしたが、
次第に認識するのが上手になって撃墜率も上がり始めました。

なんだかテレビゲームをやってるみたいで楽しくなってきました。

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撃退法2)いい人をやめる

長年の癖で、人に対する責任には敏感になってました。
社員の生活、仕入先や顧客への責任、家族への責任。

しかしこの責任とやらは、100点を追いかけると
際限がない。

つまり、ほどほどでいいんです。
『ここまでは、責任とった。後は自分で何とかしてくれ』
くらいでいいんです。

どこまでもいい人であろうとすれば、
それは、奴らの思うつぼ、攻撃の糸口になってしまします。

撃退法3)自分にとって大切な事を優先する

時間の使い方を変えてみました。
『自分にとって大切なことは何だろう』

これを常に意識して、出来るだけそいつらを
優先して時間を使うようにしました。

それは必ずしも、自己中心的
利己主義という訳ではありません。

むしろ、自分にとっての大切な事が、
誰かを救う事だったりすると、それらが
優先される事になります。

しかし、その優先は私を没頭の世界に引きずり込み、
奴らに付け入る隙を与えません。

撃退法4)あせらずコツコツこだわらず

不安を感じている時は焦っている事が多いものです。
これは身をもって実感しました。

だから、どん底の経験を通じて、
私の座右の銘が『あせらずコツコツこだわらず』
になってました。

奴らがやってきたら、『どうぞ、どうぞ、お先にどうぞ』
そう言う事に決めてます。

まとめ

もし、私のように、あれこれ経験したことで、
自分で自分を責めている人がいれば、
まずは、俯瞰して、相手の正体を観察してみてください。

そして『多少いいかげん』という魔法を使って
上手にあしらってやってください。

あまり、相手にされないと気付くと寂しがって
そのうち、どっかに行ってしまいます。

私の場合はそうでした。